貸切バスの実技指導を的確に実施しましょう

■国土交通省が動画サイトに添乗指導用の解説映像を紹介

 国土交通省は、2024年4月から「貸切バスの安全性向上のための取組み」として規制を強化したことに伴い、その取組みの一環として、貸切バスの実技指導に関して指導例を紹介する動画を作成して公表しています。

  → 国土交通省Youtubeチャンネル 

 

 貸切バスの初任運転者や事故惹起運転者に対する実技指導については、法令で20時間以上添乗で実施することが定められています。

 歴史のあるバス事業者であれば、添乗指導などに長年の教育経験があり、社内で指導者を養成しているでしょうが、新規参入の多い貸切バス事業者では、教育内容にばらつきがあると言われています。 

 

 動画(31分)の構成は以下の通りです。

【一般道における実技指導の例】

【夜間走行における実技指導の例】

【都市高速走行における実技指導の例】

【高速道路走行における実技指導の例】

【上り坂走行時における実技指導の例】

【下り坂走行時における実技指導の例】

【乗客の方へのお願いのアナウンスの例】

【車両の死角に関する指導の例】

【バックアイカメラに関する指導の例】

【内輪差・オーバーハングに関する指導例】

【ギアの特性に関する指導の例】

国土交通省の動画より


 特に、2022年10月に富士山麓で発生した観光バスの横転事故を踏まえて、カーブの多い山道の上りや長い下り走行におけるブレーキ操作などについて、詳しく具体的に解説しています。

*バスの安全運転実技指導に関する法的な根拠については、下の枠内の文言があるだけです。

 (「旅客自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」告示より)

*なお、国土交通省が作成する「指導及び監督の実施マニュアル」が2024年4月に改訂され、新た 

 に「貸切バスの添乗指導」の章が追加され、実技指導のポイントについて解説しています。実際の

 バス事業者で実践している指導体制や技能教習チェック表の実例なども紹介していますので、参考

 にしてください。 → 実施マニュアルは、同省のWEBサイトからダウンロードできます。 

初任運転者・事故惹起運転者に対する特別な指導の内容及び時間
 ①~⑥ (省 略)
 ⑦ 安全運転の実技

 実際に運行する可能性のある経路(高速道路、坂道、隘路、市街地等)にお

いて、道路、交通及び旅客の状況並びに時間帯を踏まえ、当該運転者が実際

に運転する事業用自動車と同一の車種区分の自動車を運転させ、安全な運転

方法を添乗等(貸切バスの運転者にあっては、添乗)により指導する。

 ※貸切バス以外の一般旅客自動車運送事業の事業用自動車は、⑦については可能な限り実施する

 ことが望ましい。貸切バスの運転者に対しては、⑦について20時間以上実施すること。

(傍線は編集部) 


※イラストは「バス安全運転教本」(シンク出版株式会社)より

■貸切バスの実技指導例を紹介(国土交通省)

下り坂走行時における実技指導の例

■バス事業者のための「事故防止実技講習ノート」

 運転の基本に立ち返る(原点回帰講習)ことで構内事故やバック事故をゼロにするための指導者向けの実技講習ノートです。

 原点回帰講習とは、

  1. 運転している車(寸法や死角等)を知る
  2. 自分の車両感覚は当てにならない
  3. 車は急に止まらない

をドライバ―に理解させることで、事故の軽減を図る講習方式です。

 本書には、それぞれの項目にQRコードが掲載され、コードを読み取ると、香里自動車教習所の安全運転管理支援チームが制作した講習動画を視聴することができます。

 

 【詳しくはこちら】 

■バス初任運転者のための指導・教育テキスト

 2016年1月に発生した軽井沢スキーバス事故を契機に、国土交通省ではバス事業所への監査を徹底するなど、再発防止のための法改正を行いました。中でも、初任運転者に対する教育は重点的に強化されましたが、具体的な教育テキストはありませんでした。

 

 本書は、中国バス協会様のご指導のもとに制作したテキストで、事業所における初任運転者教育の方法を具体的に紹介した決定版です。初任運転者教育の内容をイラストや写真を使って、わかりやすく解説しています。 

 

 また、指導記録用紙や記入例、実技指導のチェック項目も備えていますので、バス運転者の初任運転者教育を行うにあたって欠かせない1冊となっています。

 【詳しくはこちら】 

■バス事業者のための総合教育資料──事故惹起者への指導・監督にも対応

  バス運転者に対して、幅広く実践的な教育を実施できる最新の資料を網羅した「バス安全運転教本」を発売中です。 

 

 本教本は2編で構成されており、第1編は一般的な指導・監督の指針の13項目に沿った内容となり、合わせて高速道路の安全知識や異常気象時の運転等、バス運転者として必要な知識を詳しく解説しています。第2編は事故惹起者に対する指導・監督の指針7項目に沿った内容となっています。

 

 ぜひ本書を活用して、バスの運転者に対する効果的な指導を行ってください。 

■「指導・監督の指針」に対応したバス運転者への安全教育資料の決定版!

 「バス運行管理者のための指導・監督ツール」は、貸切・乗合バスドライバーに対する「指導・監督の指針」に沿った教育が効果的に実施できる資料です。

 

 2018年6月1日に改正された最新の指針に基づき、全13項目に対する教育資料が揃っています。

 それぞれ、管理者がドライバーミーティングなどを行う際に利用できる「管理者用資料」1枚と、バスドライバーとして踏まえておきたい知識をイラストと3つのキーワードでわかりやすく解説した「運転者用資料」3枚の計52枚で構成しています。

 

【詳しくはこちら】

管理者向けの指導・監督資料については  → こちらを参照

ホーム >運転管理のヒント >運行管理者のための知識 >貸切バスの実技指導を実施しましょう

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