◆呉市の小学生轢過事故で市に損害賠償請求
2009年4月8日、広島県呉市で6日に入学したばかりの小学1年生の女児二人が、下校の際にそれまで乗っていた路線バスを降りて前方を横切ろうとしたところ発進したバスに轢かれ、1人が死亡し1人が肩の骨を折る重傷を負う事故が起きました。
バス通りの道幅が非常に狭く、降車後に路肩を歩けないため、歩行者はバスの前方を横切らざるを得ない状況でした。発進の際に男性運転者(61)がアンダーミラー等によるバス直前の確認を怠ったために発生した事故で、運転者は自動車運転過失致死傷罪で罰金50万円の略式命令を受けました。さらに、死亡した女児の両親は2010年3月、市などに過失があったと損害賠償訴訟を起こしました。
また、同市交通局は安全対策の見直しを図り、2010年に車内外の様子を録画するドライブレコーダーを路線バス全166台に設置、乗務員ごとに安全運転度を点数化する指導を開始しました。
*写真は「自動車運送事業に係る交通事故要因分析報告書」(平成21年度)より