雨が降ってきても、路面が少し濡れている程度なら「まだ大丈夫だろう」と、乾燥路面と同じように走行していませんか。雨の降り始めは、運転者が思っている以上に摩擦係数が下がっており、そんなに安全ではありません。
制動距離は、路面とタイヤの摩擦係数によって決まりますが、乾いたアスファルト路面の摩擦係数は、だいたい 0.8程度です。ところが、雨の降り始めは摩擦係数が約半分の 0.4くらいに低下して、非常にスリップしやすくなってしまいます。
雨の降り始めは、路面の泥などが雨に濡れて混ざり合ってきて、タイヤと路面との間の摩擦力がなくなってしまうからです。ある程度雨が降って、泥やほこりなどが流されてくると、摩擦力も少し回復してきて、摩擦係数が約 0.6ぐらいまでになります。
走行中に雨が降ってきたような場合は、油断せずにすぐさまスピードを落として、車間距離を多めにとって走行してください。
(2010.8.23更新)