──ホイール・ボルト折損は2~3月に集中発生
国土交通省のまとめた2010年中の大型車(※)のホイール・ボルト折損による車輪脱落事故調査によると、車輪脱落事故は近年減少傾向にありましたが、2010年に発生した事故は24件あり、前年の2009年に比べ11件(+84.6%)増加しています。【※車両総重量8トン以上又は乗車定員30人以上のトラック、バス等】
1999年から2010年までの12年間の統計で見ると、ホイール・ボルト折損による車輪脱落事故は341件発生していますが、月別の発生比率では月平均が28.4件であるのに対して、2月は59件、3月は51件発生し、冬から初春に集中していることがわかりました。
また、地域別に見ても、北海道、東北、北陸・信越など、積雪地域での発生率が目立って高いことが判明しました。
なお同省では、2~3月に発生が多くなる原因の1つとして、例年10月以降に夏用タイヤから冬用タイヤに交換する際に締結不良(締付力不足、誤組、過締等)があり、ボルトの疲労破壊が進行して数か月後に集中的に折損し、車輪の脱落が発生するのではないかと推察しています。
件数は少ないとはいえ、大型車の車輪脱落事故が一度発生すると、他車を巻き込んだり歩道上の歩行者を殺傷するなど、その影響は甚大なものになりますので、ホイール・ボルトの締付不良がないか、定期的にチェックを行うことが必要です。
詳細は、同省のwebサイトを参照してください。