飲酒をした後、仮眠をするとアルコールが抜けたような気がします。しかし、仮眠をすると、体内に入ったアルコールの分解速度が大幅に遅れることが、最近の研究で明らかになりました。
20歳代の男女を対象に、体重1kg当たり0.75gのアルコール(体重60kgで45g=ビール約1リットルに相当)を摂取し、直後に4時間眠った場合と4時間眠らずにいた場合の呼気中のアルコール濃度を比べたところ、眠った人は眠らない人の約2倍ありました(国立病院機構久里浜アルコール症センターと札幌医科大の共同研究)。
睡眠により、アルコールを吸収する腸の働きと分解する肝臓の活動が弱まった可能性が高いと考えられています。また、海外の研究から、アルコール分解後、少なくとも3時間は運転技能が低下することもわかっています。
ですから、「飲酒後に仮眠し、気分が爽快になったから大丈夫」と思うのは危険な勘違いです。
むしろ実際にはお酒が抜けていないため、酒気帯び運転となる危険性が高いことを肝に銘じ、運転するまで十分な時間をとれないときは、飲酒を控える必要があることを認識してください。
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