人工呼吸が困難な場合は即座に心臓マッサージを実施
交通事故などで、負傷した人などに行う応急救護措置(心肺蘇生法)の指針が、このほど4年ぶりに改定されました。
この指針は、国際蘇生連絡委員会の勧告にしたがって、日本救急医療財団などが中心になってまとめたもので、新指針では口と口をつけて息を吹き込む人工呼吸について実施困難な場合には、ただちに心臓マッサージ(胸骨圧迫)を開始する、というように改められました(改定指針の完全版公表は後日になりますが、改正概要はドラフト版として発表されています)。
従来は、最初に人工呼吸を2回、その後に心臓マッサージを30回行い、交互に繰り返すように定めていましたが、人工呼吸を行う際には精神的、物理的な障壁となることがあるため、そういう場合には人工呼吸を省略してもよいことになりました。
その分、心臓マッサージは強く速いテンポで行うように改められました。胸骨が沈む深さ(成人の場合)は、従来の「4~5㎝」から「少なくても5㎝」に、速さは「約100回」だったものが、「少なくとも100回」に変更されました(下図参照)。
詳しくは、同財団のwebサイトを参照ください。