次年度の交通安全活動計画を立案して、各職場に周知する時期となりました。
計画を実のあるものとするためには、今年度の事業所における事故を分析し、実態にあった具体的な事故撲滅目標を決めて、段階的な事故防止キャンペーンを展開していく必要があります。
たとえば、駐車場などでの接触事故が多かった職場では、駐車場事故防止のためにいろいろな指導方法を駆使して、実施月などを計画しておくことが大切です。
駐車場事故などは新入社員による事故も多発しますので、
■5月・・・新入社員対象に駐車場で実技指導を実施
──バックミラーやサイドミラーの死角などに気づかせると効果的
■7月・・・実際に社内で起きた事故事例をもとに危険予測訓練を実施
■9月・・・自己診断チェックリストによる「駐車場でのうっかり事故防止」指導
■11月・・・事故の再現映像による指導
このような形で重層的に指導を行い、年間を通じたキャンペーンを展開すると効果的です。
こうした事故防止キャンペーンの計画は早目に各職場の管理者に通知しておきましょう。とくに事故の多かった職場に対しては、「交通安全改善職場」などの名目で、独自に取り組む活動のアイデアを募集し、事故防止意識の高揚を図っていきます。
また、同じドライバーがたびたび同種の事故を起こすこともありますので、自動車教習所など外部講師を活用した事故惹起者への個別指導の計画も立てておきます。
◆重点推進項目
・新入社員交通安全教育等の準備
──人事総務の担当者などと新入社員の教育計画の中で交通安全指導の位置づけを再確認し、配布資料等を事前に回覧しておく。
・新年度の交通安全計画等の確認
──広報部門などとも連携し、社内外への配布資料、ホームページへの掲載資料を作成。トップにも早目に交通安全指針の発表原稿や運輸安全マネジメント等の原稿、エコドライブによるCO2削減目標などを提出してチェックしてもらい、意識化を図る。
・春の全国交通安全運動の準備
──今年は、統一地方選挙の影響で運動の実施は5月11日~20日となるが、3月中には交通安全運動の実施計画を全員に配布し、各職場の担当者に準備を促す。正門での声かけ指導や交通安全協会の活動への参加などを予定している場合は、今まで経験のない従業員の参加を働きかける。
・アルコールチェック体制の最終確認
──事業用自動車では、4月から施行される点呼時のアルコールチェッカー義務化に向けて最終チェックを実施。ドライバーに対する飲酒習慣の改善指導、アルコールチェッカーのメンテナンス体制等が万全か、自社の営業所だけでなく協力会社などの管理者とも情報を交換して徹底を図る。
◆3月のこよみ (2011年/平成23年)
1日(火)~
7日(月) |
・春の全国火災予防運動 (春の車両火災予防運動) ── 空気が乾燥している春先は季節風などの影響とも重なり、大規模な火災がおきやすい。そのため、注意喚起目的で消防庁が1950年(昭和25年)から設けて実施している。並行して車両火災予防運動も実施される。 |
3日(木) | 雛祭り(桃の節句)・耳の日 |
6日(日) |
啓蟄・運行管理者試験(平成22年度第2回試験) ── 運行管理者試験は平成22年第2回より改定され、難易度はアップしている |
7日(月) |
消防記念日 |
14日(月) |
ホワイトデー |
18日(金) |
彼岸の入 |
21日(月) |
春分の日 |
24日(木) |
彼岸明け |
31日(木) |
高速道路無料化実験終了 ── 2010年6月28日から行なわれていた一部高速道路における無料化社会実験が3月末で終了する。 (※新年度については、大型車の夜間無料化実験等を6月頃から実施する計画だったが、未定。なお4月以降の休日乗用車割引は現状のまま継続する見込み) |
3月中旬 |
・平成22年中の30日以内交通事故死者数の発表(警察庁) ・平成23年使用交通安全年間スローガンポスター表彰作の発表 (全日本交通安全協会・毎日新聞社) |
◆3月の日没時間
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福岡 | 大阪 | 東京 |
1日(火) |
18:14 |
17:53 |
17:36 |
15日(火) | 18:26 | 18:05 | 17:48 |
31日(木) | 18:38 | 18:18 | 18:01 |