◆大型自動車の先進安全技術フォーラム
──国土交通省近畿運輸局
さる平成22年8月19日(木)、大阪府岸和田市の浪切ホールにおいて開催された「大型自動車の先進安全技術フォーラム~安全・安心な自動車社会実現のために」(主催:国土交通省近畿運輸局)を取材しましたので、その概要を報告します。 (2010.8.25)
最初に、近畿運輸局自動車技術安全部の平井隆志部長が、平成21年3月に策定された「事業用自動車総合安全プラン2009」に掲げられている10年後に死者数を半減する目標を達成しなければならないこと、そのためには先進安全技術が有効な手段の一つであることなどを説明した後、大型自動車メーカーの担当者が、以下の先進安全技術の実用化・開発状況、新ISO方式ホイールの取扱いについて講演した。
◎「衝突被害軽減ブレーキ」
(日野自動車㈱ 奥山宏和氏)
◎「車線逸脱警報装置・車線維持支援制御装置」
(三菱ふそうトラック・バス㈱ 山本恵一氏)
◎「車両横滑り時制動力・駆動力制御装置」
(いすゞ自動車㈱ 川幡進氏)
これらの装置は、開発当初のレベルから相当進化して精度も上がっていた。たとえば、「車線逸脱警報装置・車線維持支援制御装置」については、ドライバーの注意力が低下したときのみ「ふらつき」を警告する、あるいは各ドライバーの運転のくせを把握して警告するなど、トラックドライバーもストレスを感じることなく使用できるレベルに達していた。
また、「車両横滑り時制動力・駆動力制御装置」については、滑りやすい路面での車線変更時等の走行をビデオで説明していたが、この装置を装備している車は横滑りすることなく安定した走行をしており、路外逸脱や横転事故防止にかなり有効となっている。