◆車内事故の安全対策マニュアルを策定
国土交通省はさる7月1日、平成22年中に発生したバスやトレーラーなど事業用自動車が関係した交通事故の要因分析を行うとともに、事故の背景を分析し再発防止策を提言した報告書を公表しました。
さらに、分冊として乗合バスの車内事故を防止するための安全対策マニュアルを策定したほか、社会的影響の大きかった重大事故10事例に関しては、図入りの詳細な事故分析を添付しています。
乗合バスの安全対策については、高齢者に配布する転倒事故防止リーフレットのひな形なども紹介しています。
◆死亡事故は4%増加
平成22 年中に全国で発生した事業用自動車の交通事故件数は、前年比0.9%減の5 万1,061件となっていますが、交通死亡事故の件数は469人で、同4%増加しています。
社会的な影響の大きかった重大事故事例の要因分析では、
・セミトレーラが交差点で横転した事例
・高速道路で故障車両から降りた乗員をトラックがひいた事例
・酒気帯び運転トラックの追突事故事例
・貸切バスの火災事故例
・乗合バスの操作ミスによる電柱衝突事例
・乗合バスの急ブレーキにより乗客が転倒した車内事故事例
──などを調査・分析しています。
詳しい事故分析などについては、国土交通省Webサイトに掲載の「自動車運送事業に係る交通事故要因分析報告書」を参照してください。
(2011年7月4日更新)
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