この7月に富山県で、警察官が酒気帯び運転のため電柱と倉庫に衝突する物損事故を起こし、処分を受けました。
呼気検査で検出されたアルコールは酒気帯び運転の基準値未満でしたが、罰則を受ける基準値(呼気1リットル中濃度が0.15mg)未満の場合でも、本来、車を運転してはいけないということをご存知ですか?
基準値未満の事故はよく発生しており、道路交通法で「酒気を帯びて車両等を運転してはいけない」という文言を文字通り受け取るべきなのです。
この警察官は、日曜の午後3時ごろから自宅で焼酎の水割りを3杯飲み、午後4時ごろから約1時間半の睡眠をとった後、買い物に行くため自分の車に乗り、午後7時20分ごろ事故を起こしています。
「量が少なく、大丈夫だと思った」と話していますが、警察官ですらこのような油断をするのですから、「自分は絶対に飲酒運転などしない」と思っている人も気をつけましょう。
アルコール分解の正確な知識はあるでしょうか。焼酎の水割り3杯はどの程度の飲酒量かわかりますか?
25度の焼酎約100ccで20グラムのアルコール(アルコール1単位)があり、水割り3杯なら3単位近く飲んでいる可能性があります。1単位のアルコールを分解して血中濃度をゼロにするには、一般に4時間ほど必要とされています。もし3単位飲んでいたら、12時間はゼロになりません。
実際に、このような酒気帯び運転の自覚のないドライバーによる事故も少なくありません。特に休日の昼間や仮眠後は油断するようです。お酒を飲める人は、必ず飲酒運転の危険があるということを自覚しましょう!
(2011.11.17更新)
このDVDでは、アルコールが運転にどのような影響を与えるか、その危険性を再現ドラマを交え、CG、実験で明らかにしています。
とくに「酒気残り」が運転に与える影響に注目し、体内のアルコール残量とドライバー本人の酔いの感覚とに大きなズレがあることを検証し、注意を促します。
また、飲酒運転の罰則も解説していますので、「飲酒運転は犯罪であり絶対に許さない!」と飲酒運転根絶を強く訴える内容です。
指導:金光義弘(川崎医療福祉大学特任教授)