平成23年12月7日(水)にアークホテル岡山において、第15回交通大学が開催されました。
今回のテーマは、
「心の改革~何故飲酒運転はなくならないのか~」
飲酒が運転機能に与える影響のほか、飲酒運転根絶の前提条件としての運転者教育、飲酒運転事故を起こした加害者の家族の体験談、飲酒と運転に関する適切な教育の必要性などについて、4人の講師が発表を行いました。
飲酒運転の根絶はあなたから
川崎医療福祉大学臨床心理学科学科長 金光義弘
金光教授はマイクロメイト岡山と共同で、2006年から飲酒が運転に与える影響を調べる実験を毎年行なっています。
今回は、これまでの実験によって分かった飲酒が脳の機能に与える影響について発表が行われました。
運転者教育のあり方~飲酒運転根絶の前提条件
交通評論家 矢橋 昇
矢橋氏は飲酒運転根絶のための前提要素として、交通社会における規則やルールを守る重要性を理解することや、その実現のために行われている諸外国の教育手法などを紹介しました。
交通事故加害者 家族の立場から
応用心理カウンセラー 大田房子
大田氏は、飲酒運転事故の加害者の家族の立場から、夫が飲酒運転事故を起こすまでの経緯や、事故後の苦しみについて体験談を語りました。
飲酒と運転に関する適切な教育の必要性
独立行政法人国立病院機構久里浜アルコール症センター院長 樋口 進
樋口氏はアルコールの分解についての解説、アルコールが運転に与える影響、常習飲酒運転者に対する対策について、新しい研究結果などを交えながら発表を行いました。
交通安全教育フォーラム
講義の終了後、各講師と受講者によるパネルディスカッションがおこなわれました。
学校における交通安全教育の必要性や、アルコール依存症の兆候を知る手段、アルコールの分解プロセスなどについて質疑応答が交わされました。
また、参加者全員がジェルパッチによるアルコールの体質判定を行い、体質によって変わるアルコールのリスクについて学びました。
講演テーマ | 講師 | |
第1講座 |
危険運転の根絶はあなたから |
川崎医療福祉大学臨床心理学科学科長 金光義弘 |
第2講座 |
運転者教育のあり方~飲酒運転根絶の前提条件~ |
交通評論家 矢橋昇 |
第3講座 |
交通事故加害者 家族の立場から |
応用心理カウンセラー 大田房子 |
第4講座 |
飲酒と運転に関する適切な教育の必要性 |
独立行政法人国立病院機構久里浜アルコール症センター院長 樋口進 |
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交通安全教育フォーラム |
各講師と受講者によるディスカッション コーディネーター:金光義弘 |