先日、前方を走行していたバイクからの落下物で死亡事故が発生し、バイクを運転していた男性会社員が自動車運転過失致死容疑で書類送検されたというニュースを読みました。
2011年4月に神奈川県の自動車専用道路で起こった事故で、男性が運転するバイクの後部荷台からゴムロープで固定していたビジネスバッグが落下し、後続のバイクがこれに乗り上げて転倒、運転していた別の会社員男性が死亡したのです。
通勤中にバイクなどから落し物をした経験のある人は多いのではないでしょうか?
また、業務で配達中に平台のトラックから固縛が緩んで荷が落ちたという話もよく聞きます。
道路で物を落とした人が送検される例は珍しいので、まさか落し物ぐらいで責任を問われるなんてと思うかもしれませんが、道路交通法では「積載物の転落・飛散の防止措置義務」があり、これを怠ると3カ月以下の懲役、または5万円以下の罰金となります。さらに、人身事故に結びつけば大変なことです。
最近落下物による事故が増加しているので、警察も運転者の刑事責任追及に向けて厳しい姿勢を示し、バッグの社員証から落とし主を特定できたので、自動車運転過失致死罪(7年以下の懲役か禁錮、または100万円以下の罰金)を適用しました。
今まで、落し物をしても罪に問われなかった人も多いでしょうが、それはたまたま運が良くて人が傷ついていなかったからです。たとえバッグ程度でも死亡事故になる例もあることを肝に銘じて、自分の荷物の固縛はしっかりと責任をもちましょう。
また、高速道路で荷物などが落下したときには、迅速に110番通報して、道路管理者に連絡してもらい後続車への警戒表示や落下物の回収を依頼しましょう。
(2011年1月13日更新)
高速道路では、路上の落下物による思わぬ重大事故が後を絶ちません。
本作品では、高速道路で発生したある死亡事故を図解や実験映像で検証しながら、高速道路での落下物事故防止を強く訴えます。
周りの人々の安全はもちろん、自らの命や財産を守るためにも、こうした予期しない事態に対処する方法を知っておく必要があります。