高速道路の死亡事故がプラス87%と激増!

 最近、頻繁に報道されているので、気づいている人も多いと思いますが、今年に入って高速道路の交通死亡事故が激増しています。

 警察庁の平成24年3月末現在の統計では、高速道路上での死亡事故は56件(死者数60人)発生していて、昨年3月末と比べるとプラス86.7%(死者数はプラス66.7%)と急増していることがわかります。
 乗客7人が亡くなった関越道バス事故は4月末ですから、その前から非常に多くなっているわけで、実際には昨年11月ぐらいから増加傾向にあります。

 警察庁が高速道路死亡事故の原因となっている運転者(第一当事者)を調べたところ、「高速道路を頻繁に利用するドライバー」が約40%、「よく利用するドライバー」が21%とかなりの割合を占め、「あまり利用しない」ドライバーが起こした事故は15%程度であることがわかりました。
 また、事業用トラックを運転するプロドライバーが当事者となる死亡事故が増えていて、全体の45%を占めていることも最近の特徴です。
 高速走行に慣れている人が事故の中心となっていますので、「慣れ」「油断」「過信」が事故の原因ではないか、と警察庁では分析しています。

 「自分は高速道路には慣れている」、「高速の危険には詳しい」と自信のある人も十分に気をつけてください。また、物損事故を起こした人が本線に立っていて後続車に衝突されるケースも多く、こうした人たちは「高速道路の本線上にとどまることの危険性」を意識していないようです。
 高速道路は、産業を支える重要な公共交通でもあります。事故を起こして渋滞が発生すれば大変な迷惑をかけることも肝に銘じ、注意して走行してください。

※資料出処──警察庁「暗雲漂う!激増する高速道路の交通死亡事故!」~「慣れ」「過信」「油断」は事故当事者になる三大要素~

上図は警察庁の発表資料より
上図は警察庁の発表資料より

(2012.5.9更新)

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