一昔前のAT車のチェンジレバーは、セレクトギアの位置が1列に並んでおり、バックに入れるつもりが前進に入って事故を起こすことがありました。
こういうタイプのチェンジレバーは、レバーの右側についているボタンを押さなくても動かすことができるポジションと、押さなければ動かせないポジションの2つあり、ボタンを押すことが一種の安全装置になっています。
しかし、チェンジレバーを動かすときに、右側についているボタンを無意識のうちに押している人が多く、簡単にバックなどに入れるために問題になっていたのです。
そのため、最近の車はAT車でも、ギア選択を間違えないようにマニュアル車のようにチェンジレバーを動かす仕組みになってきています。
こうした車に乗っている場合には、ギア選択を間違えて事故になるケースは少ないのですが、セレクトギアの位置が1列に並んでいる車もありますので、こうした車に乗るときには、レバーの右側についているボタンを無意識のうちに押さないように注意してください。
チェンジレバーを握るとき、ボタンを押さずにレバーを動かし、カチンとレバーが止まってから、改めてボタンを握って動かすようにしましょう。
たとえば、PからR、NからRなどにはボタンを押さなければ動かせませんが、RからN、NからD、Dから2などへは、ボタンを押さなくても動かすことができます。
何のために区別しているかと言えば、簡単に入ってはいけない所には、ボタンを押さなければ入らないようにして、いわば安全対策になっているのです。
ところが、レバーを握ると無意識のうちにボタンを押すクセがついていると、簡単にRやPに入ってしまいます。
そのために、前進するつもりがバックに入ったり、バックするつもりがPに入ったりして、慌てて事故になることがあるのです。
(2012.5.25更新)
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