■女児死亡事故──トラック運転者に実刑判決
2012年3月、北九州市八幡西区でわき見運転のトラックが、横断歩道を横断していた小学生2人をはねて1人が死亡した事故の刑事裁判で、2012年5月31日、福岡地裁小倉支部は、「運転者の過失は重大」と指摘し運転者の会社員男性(32歳)に対し、懲役3年(求刑懲役4年6月)の実刑判決を言い渡しました。
事故は運転中に吸っていた「たばこ」を消すためにわき見し、信号を確認しないまま横断歩道を通過したため発生したものです。
判決理由で地裁の裁判官は「たばこの火に気を取られ、赤信号を通過した被告の過失は重大で刑事責任は重い」と述べました。
(2012年5月31日 福岡地裁小倉支部判決)
《事故の概要》
友人と下校中、横断歩道で事故に遭う
この事故は2012年3月16日午後1時40分ごろ、北九州市八幡西区の県道で、青信号の横断歩道を渡っていた小学校2年の女子児童2人が直進してきたトラックにはねられたものです。現場は2人が通う小学校のそばで、2人は下校中でした。
この事故で、近くに住む児童(当時8歳)がトラックの下敷きになりまもなく死亡が確認され、もう1人の女児も頭の骨を折る重傷を負いました。
警察は、トラックを運転していた会社員を現行犯逮捕しましたが、会社員は「たばこの火が気になり、赤信号に気づきませんでした。2人をはねて事故に気がつきました」と話しており、典型的な「わき見運転」事故と言えます。
(2012.6.14更新)