交通量の少ない高速道路を長時間走行していると、目から受ける刺激が少なくなり、運転操作なども単調になることから、目線を前方の一点に集中させて運転するようになります。
こうした状態が続くと、次第に注意力が低下して、完全に寝てはいないけれども意識のレベルが下がっている状態になります。こういう状態を「覚低走行」と呼んでいます。
「覚低走行」に陥ると、前方を見ているつもりでも、実は「見えていない」「見ていない」という状態になり、非常に危険な兆候になっています。
高速道路で渋滞で停止していた最後尾の車両に、後続車が追突する事故がよく起こりますが、実は後続車のドライバーは、「覚低走行」に陥っているケースが少なくないのです。
「覚低走行」に陥ったドライバーは、前方にいる車が走行しているのか停止しているのかを直近になるまで判断できません。停止していると気づいたときにはすでに遅く、急ブレーキを踏んでも間に合わずに追突しているのです。
お盆の帰省シーズンを迎え、各地で渋滞が発生します。その後尾車両に追突しないためにも、少しでも注意力が低下してきたなと感じたら、ガムを噛むなど意識レベルを上げる措置をとりましょう。
そして、それでも改善しないときには、思い切ってSAなどで休み、気分転換をはかるようにしてください。
(2012.8.16更新)
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