最近、高速道路を走行していたら、「○○ICから◯◯IC間、落下物の影響で3キロの渋滞」と電光掲示板に表示されたのを見て、落下物でも物によっては渋滞が発生することに気づきました。
調べてみると、家畜を満載したトラックから豚が落ちて走り出し、10キロ近くの渋滞になった事例もあります。
落下物は後続の車を止めるだけでなく、事故を誘発する危険性があります。つい先日もこんな事故がありました。
8月8日午前6時50分ごろ、岐阜県高山市内の東海北陸自動車道下り線を走行中の乗用車が、路上に落ちていた布状のシートを避けようと急ハンドルを切った結果、路外に逸脱し、道路左側のガードレールと中央分離帯のガードレールに連続衝突しました。
この事故で後部座席に同乗の1人が死亡、1人が意識不明の重体となり、運転者を含む前席の2人が軽傷を負いました。
現場は片側1車線のカーブで、急ハンドル操作は危険な場所でしたが、ドライバーは「シートを踏まないように」と慌ててしまったようです。
路上に落下物があっても、ドライバーは落ち着いて操作し事故を防ぐべきですが、車からの転落積載物が事故を誘発した場合、荷物を落下させた運転者の過失責任が問われることもあります。
くれぐれも荷物を落下させないように、ときどき休憩して荷台の固縛などを点検する癖をつけましょう。
(2012.8.21更新)
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本誌は国土交通省告示の「貨物運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」の12項目(平成29年3月改正分)に準拠した内容になっており、各項目につい て管理者がドライバーミーティングなどを行う際に利用できる「管理者用資料」1枚と、「トラック運転者に伝達できる教育資料」3枚を収録しています。