追突事故というと、まず車同士の追突が頭に浮かびますが、意外に危険なのは車が自転車へ追突する事故です。
車対自転車事故のなかでは、出会い頭事故などと比べて追突事故の件数は少ないものの、致死率が非常に高いので注意が必要です。
さる8月26日早朝にも、熊本県の広域農道で道路左側の路肩を走行していた84歳男性の乗る自転車にトラックが追突、弾き飛ばされた男性は頭部強打が原因で死亡しました。
午前6時ごろに発生した事故で、トラックのドライバーは「ボーッとしていた」と漫然運転を認めています。
交通事故総合分析センターの調査によると、自転車が車に追突される事故の致死率は出会い頭事故の約10倍と非常に高くなっています。また、出会い頭などでは自転車が第1当事者である割合が比較的高いのですが、追突事故では自転車はほとんど第2当事者となっています。
自転車への追突死亡事故は夜間が多く、車のドライバー側のミスとしては、「発見の遅れ」が大多数を占め、その内訳は「漫然運転」と「わき見」が8割を占めてます(※イタルダ・インフォメーション№88)。
交通量が少ない道路でも「ここは安全だ」と油断しないで、前方に自転車がいるかも知れないと予測し、とくに夜間は少しでも光るものがあれば、スピードを落としライトを上向きにして自転車の発見に努めましょう。
(2012.9.3更新)
■うっかり事故を防ごう
事故はほとんどドライバーの「うっかり」で起こっています。
「うっかり事故の危険度をチェックしよう」は、わき見・漫然、思い込み、先急ぎなど、代表的なうっかり事故の要因を振り返り、自分が陥りやすい危険に気づくことができる、自己チェック型の指導教材です。