車で走行していると、交通事故の現場に遭遇することがあります。こんなときに、ついわき見をしていませんか?
無事故ドライバーの手記に「事故の現場を見たら、自分の気を引き締める」という言葉がありました。このように、チラっと見て自省するだけならいいのですが、興味本位に「どんな人が事故を起こしたんだろう」と覗き込み、スピードを緩めてしまう車が少なくありません。
減速は後続車に迷惑ですし、後続車のドライバーも事故現場に気づいてわき見した場合は、追突される危険があります。
また、自分もわき見運転をしているわけですから、前の車がさらに減速したのに気づくのが遅れて、追突してしまう恐れもあります。
なお、1日中走行しているプロドライバーの場合は、それだけ事故現場に遭遇する機会も多くなりますが、トラックドライバーが交通事故の現場を目撃したことにより、ドキドキして心拍数や血圧が急激に上がり、その後数値が下がらない状態が続いて身体的な危険が高まる、という調査研究もあります(※)。
長時間運転していると、心身の疲労度も高く、それだけストレスを受けやすいのですから、なるべく事故現場はチラッと見る程度にとどめて長時間注目しないで、目の前の運転状況に集中したほうが賢明でしょう。
※「長距離ドライバーの疲労と安全」滋賀医科大学・垰田和史准教授の研究(平成19年近畿運輸局事故防止セミナー資料による)。
(2012.9.5更新)
★どのような場面で「わき見運転」をするのか、チェックしてみましょう
セルフチェックシリーズ「うっかり事故の危険度をチェックしよう」は、「わき見・漫然運転」をはじめとして「先急ぎ運転」「思い込み運転」によるうっかり事故の危険度を自分自身で知ることができる事故防止教育教材です。
自分がどのようなときに「うっかり」しやすいかを知ることができ、具体的な安全運転目標を立てることで、「うっかり事故」の防止をはかることができます。