以前、高速道路の「スピードの錯覚」についてお話したと思いますが覚えていますか?
長い間高速走行を続けていると、高速にスピード感覚が慣れてしましい、自分では速度を十分に落としたつもりでも、必要なだけ速度が落ちないことがあります。
こうしたスピードの錯覚でいちばん怖いのが、出口のランプウェイなどをスピードオーバーで走行してしまうことです。
ランプウェイ上で予想以上にカーブがきつく、慌ててブレーキを踏んだ経験はありませんか。
★カーブを曲がりきれずにダンプカーが横転!
先日も高速道路出口でこんな事故が発生しています。
さる11月6日の朝、北陸自動車道の富山西インターチェンジ(IC)のランプウェイで、本線から料金所に向かう左カーブを曲がりきれなかったダンプカーがガードレールに接触して横転し、ダンプカーのドライバーも右腕を骨折する重傷を負いました。また、はずみで積荷の固形燃料5トンが転落して道路を塞ぎ、このICが3時間も通行止めになりました。
ダンプカーは重量物を積んでいたにもかかわらず、スピードを十分に落とさなかったため、遠心力に耐えきれず横転したものと思われます。
日本の高速道路の出入り口ランプウェイは、距離が短くてカーブの旋回半径もきつい場所が多いので、速度40km以下などに設定されていて、出口の手前で「100先 出口速度 40キロ」などといった予告標識があります。こうした標識を見たら、早めに十分減速することが大切です。
その場合もスピードの錯覚を意識して、必ず、スピードメーターを確認する癖をつけましょう。
(シンク出版株式会社 2012.11.12更新)
シンク出版の運行管理者手帳は、バス・トラック事業の運行管理者にとって必携手帳となりつつあります。
手帳の資料頁には運行管理者として知っておきたい知識を「法令編」「知識編」「データ編」にまとめて一冊に収録し、毎年最新の法令改正に対応しています。
また、週間カレンダーには安全スローガンを収録、メモ帳も充実の内容でスケジュール管理も万全です。