今年1年の無事故・無違反を祈念し、具体的な安全運転目標を立てましょう。
とくに、2012年に交通事故などが発生した事業所や部署は、特別な意志を込めて具体的な事故防止の目標を立てる必要があります。
(※今月から、毎回ダウンロードツールを添付しますので、ご活用ください)
安全目標の見える化に取り組む
今年1年間の安全運転管理の計画や安全運転目標を決定されたことでしょうが、目標を書面で配布するだけでなく、運転者や従業員全員の目に見える形で表現していくことが重要です。
安全目標の「見える化」は、全体の意識を高めるという目的だけでなく、万が一事故が発生したような場合も、企業として事故防止措置に努力していたという証拠を示すことにもつながります。
「安全目標を知っているのは当たり前だ」と決めつけないで、ひょっとすると意識していないのでは?と考え、ポスター掲示だけでなく、車にもステッカーを貼り、業務のeメールには必ず欄外に安全目標を添付したり、社内報にも安全運転目標の常設欄を設けるなど工夫しましょう。
具体的な安全行動を目標に盛り込む
また、運転管理目標は
「違反ゼロ、物損事故3件以下」──など目標を数値化して示しましょう。
運転者の立てる行動目標は、
「左折時は必ず横断歩道前で一時停止する」
「発進前には右回りで車の周囲を確認して乗車する」
など、具体的な運転行動を盛り込んでおきましょう。
「ゆとりを持って運転しよう」といった曖昧なスローガンだけで、具体的な行動目標がなければ、1年間守れたかどうかの評価も難しいからです。
職場で目標を確認する機会を設ける
事業所の安全運転目標がどんな目標なのか、数値目標はどんな水準なのかなどを自覚させるために、ドライバーと目標を確認する機会を設けましょう。
その際に、「私の安全運転宣言」といった形式で個人の安全運転目標などを決めて提出させると効果的です。
提出した宣言はカードなどにして、事業所に貼りだしたりダッシュボードに備え付けるとよいでしょう。
前年に事故が起こった職場では、同種事故撲滅のための職場目標なども設定して、事故防止意識を高めましょう。
【すべての安全運転管理担当者の皆さんへ】
スリップ事故防止指導を徹底しましょう
雪道・凍結路でのスリップ事故が心配される季節です。すでに晩秋から指導を行なっていることでしょうが、繰り返し以下のようなポイントを徹底しましょう。
また、雪用タイヤなどを装備していて自車がスリップ事故を起こさなくても、他車の事故に巻き込まれる可能性が高いことを強調し、危険予測意識を高めて走行する必要性を指導しておきます。
【例】峠道でスタックした車を避けようとして、
対向車線へ出て衝突
【例】自転車が路肩でスリップして倒れたが
ワダチからは急に出られずに衝突
【例】交差点で滑り止まりきれなかった車が
停止せずにやってきて衝突
【雪道の運転ではこんなことに注意しよう!】
●急のつく操作は控える(急ブレーキ、急ハンドル、急加速など)
●路面状態をよく確認する(凍結に早めに気づく)
●カーブ、坂道、トンネルの出入り口、橋の上などでは、特に注意する
●装備(4WD、スタッドレスタイヤなど)を過信しない──4WDは坂道などのグリップがよく感じるが、雪道での停止能力は2WDと変わらない。
●前車との車間距離を多めにとる。
●特に夕方以降は一段と速度を落として走行する
●凍結防止剤(凍結抑制剤)などを過信しない(下を参照)
【凍結抑制剤などの散布を過信しない】
●抑制剤の散布場所は、道路全部とは限りません。トンネル出入り口・坂道や急カーブなど危険な場所が中心です。
●抑制効果が持続するのは、散布して2~4時間程度です。
散布は交通量の多い通勤時間帯が主なので、昼間に凍結していなかったからといって、深夜・早朝には期待しないこと。
●散布後も急に雪が1時間あたり2cm以上降り積もると、効果が低減します。
優良事業所、優良運転者の表彰
昨年1年間、無事故・無違反を達成し、安全活動にも尽力した事業所の努力をたたえて、年始の安全祈願大会などの折に表彰しましょう。
また、長年無事故・無違反を続けている優良ドライバーの表彰も全体の安全運転意識を高める上では効果的です。
無事故・無違反の実態を知るためにも、自動車安全運転センターの発行する運転記録証明書を取得するようにしましょう。
【事業用自動車の運行管理者の皆さんへ】
・輸送安全総点検の結果報告
例年、12月10日から今月10日までは、年末年始の輸送等に関する安全総点検実施期間です。自主点検等を通じた安全性の向上を図るとともに、輸送安全等に対する意識の向上を図るための点検運動です。
国土交通省では総点検実施状況の把握のため、トラック・バス・タクシーなど業態別に自主点検表(国交省のホームページからダウンロード)でチェックし、所管運輸支局の安全総点検自動車運送事業者等担当宛に提出を求めています。
自主点検を実施した事業所は平成25年1月14日(月)までに管轄の運輸支局まで送付しましょう。詳しくは同省のWEBサイトを参照してください
1日(火) |
・元日 |
2日(水) |
・初荷 |
4日(金) |
・官庁仕事始め |
5日(土) | ・小寒 |
8日(火) |
・1月の製品安全点検日 ──経済産業省は、毎月第二火曜日を「製品安全点検日」として、製品の安全な使用法やリコール製品等について情報提供・注意喚起を行っています。 |
~10日(木) |
・年末年始の輸送等に関する安全総点検(前年12月10日から) ──国土交通省が毎年、輸送機関に対して自主点検等を通じた安全性の向上を呼びかける運動。(※詳しくは、 同省のWEBサイトを参照してください) |
10日(木) | ・110番の日──毎年1月10日は「110番の日」。110番は市民生活の安全に関する相談窓口です。緊急以外の相談は「♯9110番」を利用するなど、相談時の正しい通報については、警察庁のWEBサイトも参照してください。 |
14日(月) | ・成人の日(第2月曜日) |
15日(火) ~16日(水) |
・第53回 交通安全国民運動中央大会(東京)
──15日が分科集会(ホテルグランドヒル市ヶ谷)、16日が本大会(日比谷公会堂)。 |
17日(木)
|
・防災とボランティアの日──阪神・淡路大震災を契機として災害時におけるボランティア活動および自主的な防災活動への認識を深める目的で制定されました。 |
18日(金) |
・都バス記念日──1924年(大正13年)のこの日、東京都営の乗合バスが営業を開始したことを記念して制定。 |
20日(日) |
・大寒 |
24日(木) |
・法律扶助の日 ──1952年(昭和27年)のこの日、法律扶助協会が設立されたこと記念して制定。同協会は2006年に改組され「日本司法支援センター(法テラス)」となり、経済援助を含めた法的支援を行う中心的な機関として活動しています。 |
22日(火) ~24日(木) |
・「トラック運送事業のための管理者講座」 ──トラック協会の会員限定/於:中小企業大学校 東京校 ※詳しくは、中小企業大学校のWEBサイトまたは全日本トラック協会のWEBサイトを参照してください。 |
25日(金) | ・日本最低気温の日──1902年(明治35年)、北海道の旭川地方気象台で-41.0℃という日本の最低気温を記録したことによる。上空の強い寒気の通過と放射冷却現象によるものと考えられています。 |
26日(土) | ・パーキングメーターの日──1959年(昭和34年)に東京都が日比谷と丸の内に日本初のパーキングメーターを設置したことによります。料金は15分単位で10円でした。当時は割高感があり、あまり利用されなかったそうです。 |
1月下旬 |
・平成24年中の交通死亡事故発生状況(警察庁) |
◆1月の日没時間(国立天文台天文情報センターによる)
1日(火) | 福岡 17:21 | 大阪 16:58 | 東京 16:39 |
15日(火) | 福岡 17:33 | 大阪 17:10 | 東京 16:51 |
31日(木) | 福岡 17:49 | 大阪 17:26 | 東京 17:07 |
1月は、午後4時40分ごろから5時半すぎには日が沈みます。
まだ明るいと思っても、4時ごろには点灯しましょう!
「おもいやりライト」のWEBサイトも参照してください。
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