新聞やTVなどで報道されましたので、ご存じの方も多いと思いますが、さる2月12日午後3時50分ごろ、兵庫県高砂市の山陽電鉄の踏切で、立ち往生していた車両運搬用のトラックと特急電車が衝突する事故が発生しました。
現場の踏切には、すぐ先に信号交差点があり、信号待ちの車が1台いたために、進入したトラックの荷台後部の車両積み降し用の可動式スロープが遮断棒に引っかかって停車していたものです。
こうした場所では、信号待ちの車があるとなかなか踏切を通過できないために、少しでもスペースがあくと強引に進入する車が多くいます。
そのうちに、青信号に変わるだろうと簡単に考えているかもしれませんが、一歩間違えると大惨事になってしまいます。
踏切のすぐ先に信号交差点がある場所は、完全に通過できるスペースが確保されるまでは、絶対に踏切内に進入しないようにしましょう。
また、立ち往生したドライバーは、「遮断棒を外そうと車から降り、スロープを倒して車を発進させようとしたが間に合わなかった」と供述していますが、この行動も問題です。
遮断棒が降りているということは、もうすぐ電車が来るということであり、早急に抜け出さなくてはいけません。その際に、遮断棒が折れて弁償をさせられたとしても、列車事故を起こして莫大な損害を出すよりもはるかに安くつきます。
(2013.02.18更新 シンク出版株式会社)
軽い気持ちでした運転行動が、高い代償を生みます
安易な気持ちから生じる不安全な運転行動が、事故を誘発したり大きな過失責任につながることがあります。
小冊子「低い安全意識が高い事故の代償を生む」は6つの事故事例について、運転者の過失責任の割合を自分なりに考えて回答する、自問自答型の指導教材となっています。
自分の回答と解説を照らし合わせてみて「こんな運転行動をすると大きな過失責任を生む」といった危険をより深く理解することができます。