昨年中(平成24年)、高速道路上の死亡事故が増加したことが警察庁のまとめでわかったとニュースで伝えていました。
とくに増えたのは、走行中の車同士の事故よりも故障などで停止していた車にぶつかったり、車から降りて立っていた人(佇立者)に衝突した事故だということです。
高速道路での死亡事故は昨年中196件発生していますが、そのなかで本線車道に降り立った人と車が衝突した事故が37件、停止した車にとどまっていて衝突され死亡した事故が12件発生し、合わせて49件で昨年と比べて9件も増えました。高速道路死亡事故の25%、ちょうど4件に1件はこうした「佇立者事故等」なのです。
なお、事故や故障など止む負えない理由で本線上にいた被害者が自分で停止表示器材を表示していたケースは皆無に近く、49件中わずか1件だけでした。
免許を取得したとき「事故や故障にあったら発炎筒、三角表示板などで後続車に危険を知らせる」と習ったと思いますが、これを実践できないと命に関わることがわかります。
「パンクした!」「追突された!」というときも慌てずに、まず最初に考えるべきは、後続車の二次衝突事故を防ぐことです。惰力走行でもいいので、できるだけ非常駐車帯や広い路肩など安全な場所まで車を移動させることを目指しましょう。そして、「発炎筒で危険を知らせる」「停止表示器材を出す」など、状況に応じてできるだけの処置をしてください。すみやかにガードレールの外側など安全な場所に避難することも大切です。
また、高速道路を走行しているときには、佇立者や停止車両がいるという危険を常に意識して運転しましょう。
(シンク出版株式会社 2013.2.26更新)
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