バック事故は、その多くが物損ですむため、事故統計には実態が現れませんが、事業所の交通事故としては多発事故のひとつとなっています。
軽微なバック事故でも、繰り返すようであれば、大きな人身事故に結びつく恐れがあります。バック時の事故防止のポイントをまとめましたので、参考にしてください。
駐車場など、気になるものが多い場所では、危険要因を順番に確認できないままバックして、接触してしまうことが多いので、注意しましょう。
図で見るように次のポイントを徹底しましょう
① 他車が待っていても慌てない
② 曲がりながらバックする時に
は、前方にも注意する
③ ミラーやモニターに頼らない
④ 確認しにくい左後方に注意する
⑤ 一気にバックしない
※イラストは「自分で気づこうバック事故の危険」より
見通しの悪い交差点などでバックする場合や死角のある方向に曲がってバックする場合は、事前に見えない死角の安全を確認する必要があります。
車を路地などに入れたときは、壁などの陰には何もなかったからといって、バックするときにもないとは限りません(少し時間が経った後で車が来て止まっているかも知れません)。
また、交差車両が来るかどうかはミラーだけで確認できません。とくに自転車などを見落としやすいので、注意しましょう。
次のポイントを徹底しましょう
① 車から降りて死角の安全を目で見て確認してからバックする
② 歩くぐらいのスピードでバックする
③ 自転車などが来ることにも気を配る
狭い場所などバック操作の難しい場所でも、ゆっくりバックし、何度も切り返せば接触事故を防ぐことはできます。
バック事故は急いで操作したときに起こりやすいことに注意しましょう。
① 次の納品先などに急いでいるとき
② 前に出過ぎているなどと感じて、
慌てて後ろに戻るとき
③ 前を塞がれたことに憤慨し、急い
でバックしようとしたとき
※イラストは「運行管理者のためのドライバー教育ツール」より
1 少しでも不安を感じたら 降りて後方を確認する
2 バックモニターやアラームブザーに頼らない
3 常に、人が歩くぐらいのスピードで後退する
4 同乗者や周囲に人がいるときは誘導してもらう
5 なるべくバックしないですむように工夫する
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