皆さん、坂道で停車するときに、どんなことが気になりますか。
「サイドブレーキをかけていても、車が動き出さないかな……」と気になることはありませんか?
傾斜のある場所で車を止めるとき不安になるのは、正しい心の働きです。
不安な気持ちがあるときは気をつけるのですが、急いでいたり、坂道に止まることに慣れてくると、うっかりしてサイドブレーキを引き忘れたり、車輪止めを忘れたりすることがあるので、注意しましょう。
先日も、横浜市で無人のごみ収集車が動き出す事故がありました。
4月10日、市内の急な上り坂で、ごみ収集車の運転者と助手が作業をしようと車外に出たところ、車が坂道を後退、住宅のコンクリート階段に衝突して止まりました。幸い、けが人は出ませんでしたが、車が無人で動き出すと制御不可能なので、大事故になる可能性もあります。
同市の作業規程では、停車するときは車の両側の後輪に車輪止めをすることと、急坂の場合は運転者は降りずに助手だけで作業をする決まりだったのですが、この収集車は左前輪に車止めをしただけで2人とも降りてしまい、サイドブレーキも不完全だったそうです。
ゴミ収集車は毎日坂道で停車することが多く、「慣れ」が油断に結びついた事例だと思われます。
皆さんも、できるだけ急坂では停車しないことと、やむを得ず坂で停車するときには、サイドブレーキはもちろん、ギアをバックかパーキング等に入れてハンドルを切っておくなど、車が動き出さない措置を確実にすることが大切です。
(シンク出版株式会社 2013.4.16更新)