私たちが使用する自動車には、乗員を守るためにさまざまな安全技術が使われています。
1つは、「パッシブセーフティ(衝突安全)」という考え方です。これは、万一事故が発生した場合に、乗員の被害を最小限に抑えるという考え方のもとに開発された技術で、代表的なものが「シートベルト」や「エアバッグ」です。
近年、交通事故死者数が減少傾向にありますが、これは「パッシブセーフティ(衝突安全)」技術の向上と、そうした車の普及によるものが大きく寄与していると考えられています。
もう1つは、「アクティブセーフティ(予防安全)」という考え方です。
これは、事故が起こる前にドライバーの安全運転を支援し、事故を未然に防ぐために開発された技術で、代表的なものが「ABS(アンチロック・ブレーキシステム)」や「横滑り防止装置(ESC)」です。
こうした「アクティブセーフティ(予防安全)」装置を装備する車も、最近では徐々に多くなってきており、こちらの技術も交通事故防止に大きく役立っていると言われています。
最近の車は、この予防安全技術に力を入れており、夜間ヘッドライトの届かない所に存在する歩行者などをモニターに映し出す「夜間暗視システム」や障害物に追突しそうになると自動的にブレーキをかける「プリクラッシュブレーキ」など、技術の進歩は目覚ましいものがあります。
(シンク出版株式会社 2013.5.7更新)
小冊子「軽く考えていませんか?自転車事故!」は、自転車事故の代表的な事例を6つ取り上げ、ドライバー、自転車利用者双方にどのような過失があったかを考えることで、どのような不安全行動が事故に結びつくかを理解することができる、ドライバー、自転車利用者双方の教育に最適な教育用教材です。