■墜落・転落、フォークリフト災害が深刻
厚生労働省では、陸運業における労働災害の発生状況を詳しく把握するため、平成23年に全国の陸運業事業者から提出のあった休業4日以上の労働者死傷病報告14,248件から無作為に1,000件を抽出して分析しました。
その内容は以下のとおりです(※)。
さらに、荷役災害755件を分析した内訳です。
単純に計算して、1年間に約3,680人が墜落・転落事故にあい、約1,480人がボックスパレットなどに巻き込まれ、約1,280人がフォークリフトの被害にあっていることになります。
フォークリフト災害の分析では、「後進してきたリフトに接触したもの」35.0%、「前進してきたリフトに接触したもの」35.0%、「リフトを人の昇降に利用して転落したもの」4.0%、「乗降中」4.0%、「その他」22.0%などとなっています。
(※平成25年2月 厚生労働省「陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策検討会」報告書より)
■概ね5年をめどに安全教育を実施しましょう
労働安全衛生法第60条の2では
「事業場の安全衛生の向上を図るため、危険又は有害な業務に現に従事している者に対し、安全または衛生に関する教育を行わなければならない」
と定められています。
そして同条第2項の規定にもとづき、事業者が労働災害の動向、技術革新等の変化に対応した事業場における安全衛生の水準の向上を図るため、フォークリフト運転業務などの危険または有害な業務についている者に対しては、概ね5年ごとに安全また衛生のための教育(特別教育)を実施し、労働災害の撲滅に努めることが定められています※。
(※「危険又は有害な業務に現に就いている者に対する安全衛生教育に関する指針の公示について/厚生労働省」──より)
フォークリフトオペレーターのための安全運転読本
本誌は、構内歩行者との接触や振動による荷崩れ、フォークリフト旋回時の事故など、フォークリフト乗車中に発生した事故事例を取り上げ、それぞれの事故の原因分析、オペレーターが陥りやすい落とし穴を解説しています。
社内教育や登録教育機関におけるオペレーター指導の資料として最適です。