近年、健康維持や環境重視の考え、ガソリンが要らない経済性の高さなどから自転車の利用者が増えています。それに伴って、自転車が歩道を走行しているときに歩行者と接触したり、車道を走行しているときに車と衝突するなど、自転車が絡む交通事故が増えてきています。
そのため、各地方都市などでは車道の脇に自転車レーンを設置して、自転車と他の歩行者や車などと分離し、自転車が利用しやすい環境を整備しつつあります。自転車レーンを設置することで、自転車の安全性は高まるとは思いますが、車を運転するドライバーも注意する必要があります。
まず、自転車レーンが設置してある道路では、その上に駐車するのは厳禁です。自転車が駐車車両を避けようと車道に出ることで、事故の危険性が増大するからです。
また、駐車場やファミリーレストランなどの道路端の施設に出入りするときには、自転車レーンを横切ることになるので、自転車が近づいていないか十分に注意する必要があります。
これまでは、歩道を走行してくる自転車などに注意を向けていればよかったのですが、自転車レーンが整備されている場所では、歩道と自転車レーンの両方に注意を向ける必要があります。
いずれにしても、自転車レーンが整備されている場所では、歩行者、自転車、車が共存し、快適な交通社会を目指しているのですから、事故のないようにお互いの存在に配慮した運転を心がけてください。
(シンク出版株式会社 2013.9.11更新)
「軽く考えていませんか?自転車事故!」は、自転車事故の代表的な事例を6つ取り上げており、事例ごとにドライバー、自転車利用者双方にどのような過失 があったかを考え、どのような不安全行動が事故に結びついたかを理解することができる、ドライバー、自転車利用者双方の教育に活用できる教育用教材です。