消費者庁では、路線バスの車内で乗客が転倒してケガをする事故が多発していることから、日本バス協会に事故防止対策の徹底を要請しています。
消費者庁によりますと、消費者安全法が施行された平成21年9月から今年7月末までに、路線バスの車内事故等で骨折などを伴う重大事故が273件報告されているということです。
これらの事故を分析したところ、60歳以上の高齢者の割合が約8割を占め、バスが動き出すときや停車するときなどに事故が多発していることが分かりました。
車内事故を防止するには、基本的にはバスの運転者が急ブレーキなどを避け、乗客もバスが止まってから席を立つなどを徹底するしかありませんが、私たち車を運転する側も協力できるところは協力しましょう。
路線バスは、地域の高齢者が生活に欠かせない交通手段としてたくさん利用しています。高齢者は、手足で踏ん張る力が弱くなっていますので、バスが急ブレーキを踏んだりすると、立っている乗客はもちろんですが、座っている乗客も身体を支えることができずにケガをする可能性が高くなります。
バス停から発進しようとしているバスを追い越して直前に割り込んだり、バスが来ているのにその前に強引に合流するなど、バスが急ブレーキを踏まざるをえないような運転はやめましょう。
(シンク出版株式会社 2013.10.3更新)
セルフチェックシリーズ「車内事故の危険度をチェックしよう」は、「乗車時・発車時」、「走行時」、「停車時・降車時」の運転を振り返り、自分の運転態度と高齢者の行動心理を知った上で、自らの安全行動を宣言し、バスの車内事故を防ぐことをねらいとしてます。