だいぶ前の話になりますが、大型トラックが左折時に自転車等を巻き込む左折事故が社会問題となり、大型トラックに巻き込みを防止するサイドガードを取り付けたり、自動音声アラームで注意を促したり、助手席側のドアにガラス窓を取りつけるなどの車両安全対策が施されました。
その結果、左折時の巻き込み事故は徐々に減少してきて、最近ではあまり話題にのぼることが少なくなりました。
ところが最近、減少したはずの大型トラックによる左折巻き込み事故が多発しているということで関東運輸局が注意を促しています。
関東運輸局管内で発生したトラックの左折事故を調査した資料によりますと、左折事故の被害者は、いずれも左方向から横断歩道を横断していますが、運転者は被害者にまったく気がつかないか、動向を確認せずに左折を開始しています。
また、運転者席の横に棚などを設置したために、ガラス窓(サイドビューウインド)から左側面が確認できない、サイドミラーの調整が不適切なため自転車等が確認できないなど、運転者の左折事故に対する認識が甘いものがほとんどでした。
左折するときには、左側から来る自転車等には十分に注意することはもちろんですが、助手席のガラス窓(サイドビューウインド)が見えなくなるような物を置かないようにしてください。
自転車等に乗る人も、交差点では左折してくるトラックには十分に注意して走行してください。
(シンク出版株式会社2014.1.10更新)
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