今日は、青信号を通過するときでも、危険予測意識をもつことがいかに大切かをお話したいと思います。
先日、タクシーの後部座席に乗っていて住宅街の青信号交差点で急ブレーキがかかり、驚いたことがありました。
幸い、シートベルトを着用していたので、事無きを得たのですが、なぜ青信号の手前で急停止したかというと、交差点に近づいたとき、信号すぐ手前の左側路地から、乗用車が急にタクシーの前に割り込んで進入して交差点を走り去って行ったのです。
タクシー運転者は「なんて危ない車だ!」と悪態をついて、すぐに走行を続けましたが、もし、直後に後続車がいたら追突される危険もありましたので、乗っていた私はヒヤリとしました。
交差点では歩行者信号がすでに点滅から赤に変わっていて車の信号もすぐ黄になるタイミングでした。左側路地から出てきた乗用車は信号が変わる前に行きたいと気がせいて、交差道路の状況に十分な注意を払っていなかったと思われます。
しかし、タクシー運転者も路地の車が出てくるかも知れないという予測はしていなかったようです。こちらも、歩行者信号の赤が気になり、青の間に通過することに意識が向いていたため、急ブレーキを踏む羽目になったのでしょう。
このような危険が潜む交差点は意外に多くあります。前方が青信号だからといって油断しないで、自分の前に割り込んでくる車の行動などを予測し、落ち着いて対処する余裕を持ちましょう。
(シンク出版株式会社 2014.3.17更新)
危険予測訓練ツール「見えない危険を読むイメージ力を高めよう」は、様々な危険要因が含まれた運転場面を6つ取り上げています。
それぞれの場面では、「見えている危険」だけでなく、「見えない危険」をイメージすることで、危険予測能力を高めることをねらいとしています。
さらに、危険を見落としやすい心理状態を考えることで、「心理的な落とし穴」にも気づくことができる内容になっています。