相変わらず、高齢者が道路を横断しているときに、走行してくる車に轢かれる事故が多発しています。
さる6月2日午前6時15分ごろ、和歌山県岩出市の国道で、近くに住む80歳の男性が道路を横断していたところ、走行してきた軽乗用車にはねられました。
また、同日午前10時ごろ、長崎市の信号のない交差点で、横断中の70歳の男性が軽貨物自動車にはねられる事故がありました。
交通事故総合分析センターの分析データによりますと、横断歩行者と死亡事故を起こした車両側の原因は、事故の相手にまったく気づかなかったり、事故直前で発見したが事故になった「発見の遅れ」が大半を占めています。
その割合は、単路を直進している場合で約87%、交差点を直進している場合で約93%、交差点を右折している場合で約97%、左折が約95%と非常に高くなっています。
逆に言えば、横断歩行者を事前に発見できていたという「判断の誤り等」の割合は非常に少ないということですから、横断歩行者との事故は運転者側が横断者の確認が十分に出来ていないことが原因となっています。
交差点を通行するときはもちろんですが、交差点でないところでも、常に横断者がいないかをチェックしながら運転しましょう。
(シンク出版株式会社 2014.6.9更新)
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