高速道路では、事故や故障で停止している車両の周りを歩いている人を後続車が跳ねる事故が少なくないのですが、当然のことながら運転者側の前方不注視が原因となっています。
交通事故総合分析センターによりますと、平成15年から24年までに高速道路上で発生した人対車両の死亡事故を起こした運転者は208人いますが、そのうちの180人(86.5%)は「漫然運転」や「わき見」などの前方不注視による歩行者の「発見の遅れ」が要因となっています。
「考え事・漫然運転をしていた」「ラジオ・ステレオを聞いていた」「居眠りをしていた」などの「漫然運転」のほか、「他の車・歩行者にわき見をしていた」「バックミラー・ドアミラーを見ていた」「道・案内標示を探していた」などの「わき見運転」によって歩行者を見落としたり、歩行者の発見が遅れたりしているのです。
高速道路では、故障車や事故車がいるときには電光表示板に「○キロ先 故障車有注意」などの情報が出ます。高速道路は、交差道路もなく単調な運転になりがちで「わき見」をしたり、「漫然運転」に陥りやすいのですが、そういう表示板の情報を見落とさないようにしてください。
(シンク出版株式会社 2014.9.26更新)
多発する追突事故の原因の多くは、わき見や漫然運転など運転者のうっかりミスであり、事故防止対策には、運転者の追突原因に対する気づきが重要です。
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