交差点は事故多発地点です。
交差点における事故防止については、朝礼話題などでもたびたび取り上げてきましたが、これから何回かに分けて、今まであまり紹介してこなかったデータをもとに交差点事故防止について解説します。
最近、太陽の軌道が低くなってきているため、車を運転中に光が目に入って眩しいと感じることがよくありませんか?これを軽視するのは危険です。もちろん、夏の季節でも早朝や夕方は危険なのですが、秋から冬にかけては、長い時間、太陽の光が目に入りやすくなります。
とくに交差点で太陽が正面にきて眩しいと感じた時には、歩行者事故が多発する傾向にあるので、注意が必要です。
下のグラフは、千葉県で4年間に発生した交差点での歩行者事故に関して、太陽の入射角度を調べた研究の分析結果(※)です。
角度がゼロということは、交差点をそれぞれ直進、左折、右折していたとき太陽が真正面にあったことをさしています。
角度の絶対値が大きいほど斜めから横、あるいは後方から光がさしている状態となっています。
どの形態の事故でも、太陽光線の角度が運転者に対してゼロ付近のときに歩行者事故が多いことがわかります。
太陽が正面にあるときには、目が眩んで歩行者を見落としやすくなっていることを自覚しましょう。とくに右左折時は、車の進行方向が変わった瞬間に太陽の光が目に入るので、いっそう注意が必要です。
眩しいときはサンバイザーを使ったり、サングラスをかけるのも有効です。
また右左折時には横断歩道の手前で一時停止して、左右に首を動かして安全確認をするなど、気をつけるようにしてください。
※資料出処:交通事故予防センター会報「イエローゲート」№14所収
※萩田賢司,森健二:太陽の眩しさにより発生した交通事故死者数の推定,
自動車技術会学術講演会,No.24~13,p.19~24/2013 より抜粋
※図は平成19~22年に千葉県で発生した死傷事故をもとに分析
交差点とその付近は、全事故の5割以上を占める事故多発地点です。
「交差点事故の危険度をチェックしよう」(一般車編とトラック編がございます)は交差点を「左折」、「右折」、「直進」するときの運転ぶりをチェックし、それぞれの危険度を理解することができる参加型教材です。
【参考記事】