本格的な冬シーズンの到来です。
これからは、寒冷地や山間部だけでなく、平地などでも雪がちらつくことが予想されますので、車を運転する人は冬道走行に対する備えを十分にしておいてください。
ところで、冬道走行でいちばん注意しなければならないのはスリップ事故ですが、路面の状態によってどれくらい滑りやすくなるかイメージされていますか?
JAFでは、時速40キロで走行してABSが作動する急ブレーキをかけて、どれだけ停止するまでの距離が延びるかを実験しています。
これによりますと、路面が濡れた状態の「ウエット路面」では11.0mで停止していますが、「圧雪路面」では20.2mと停止するまでの距離が約2倍になっています。
ここまではある程度イメージできると思いますが、路面が凍っている氷盤路面になると、なんと84.1mと圧雪路面の約4倍も延びているのです。
さらに厄介なのは、路面が薄い氷に覆われているブラックアイスになっている路面で、69.5mと氷盤路面に迫るほど停止距離が延びています。この路面は黒っぽく見えてウエット路面と勘違いしやすいので注意が必要です。
いずれにしても、冬道走行では路面によってこれだけ滑りやすさが違うということを頭に入れ、くれぐれも慎重な運転をお願いします。
(シンク出版株式会社 2014.12.3更新)
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