さる3月28日、石川県能美市の北陸自動車道で、追越車線を走っていた乗用車が、前を走っていたトラックの荷台から鉄製の棚が落ちて衝突し、ブレーキを踏んだところに後ろから来た中型トラックに追突されるという事故がありました。
この事故で、乗用車の後部座席でチャイルドシートに座っていた、生後2か月の幼児が頭を強く打って死亡しました。
この事故の第一の原因は、トラックに積んでいた荷物の固縛方法が甘かったことにあります。
走行しているトラックの荷台には、想像以上の振動があり、長時間運転しているとロープが緩んできますので、一定時間ごとにSAなどでロープの緩み具合をチェックする必要があります。
また、荷物には直接ロープ掛けをするだけでなく、シートをかけてからロープをかけるなどの措置が必要です。また、乗用車の立場から考えると、荷物に直接ロープ掛けをしていて、走行中に荷物が動いているなど、積荷が不安定なトラックの後ろを長時間追従しないことが大切です。
危険予測運転の観点から考えると、そういうトラックが前にいるときには荷台から荷物が落ちてくることを予測し、車線変更をするなりしてすぐに離れてください。
(シンク出版株式会社 2015.4.3更新)
高速道路では、落下物による思わぬ重大事故が後を絶ちません。全国の高速道路では、年間約36万件にも及ぶ各種落下物が報告されています。
1日あたり約986件。およそ、90秒に1件の割合で、車から何かが落ちている計算となります。
高速道路では、故意、または過失であっても、物を落とせば道路交通法違反となり、落とし主には懲役か罰金が科せられます。
そこで本作品では、高速道路で発生したある死亡事故を図解や実験映像で検証しながら、高速道路での落下物事故防止を強く訴えます。