運転中の体調変化に注意

 報道で大きく取り上げられたのでご記憶の人も多いと思いますが、さる4月20日の朝、東京の世田谷の環状7号線で52歳の男性が運転するワゴン車が突然歩道に乗り上げ、2人の男性をはねて別の車に突き当たって止まるという事故がありました。

 ワゴン車に同乗していた運転者の妻は、「夫には脳梗塞の症状があり、運転中に気分悪くなったため車を左に寄せようとしているうちに意識を失った」と話していることから、運転中に脳梗塞が発症したものと見られています。
 
 最近、運転中のドライバーの急な体調変化による交通事故が少なからず発生しています。
 フィンランドの調査によりますと、ドライバーの急な体調変化に起因する事故は全死亡事故の10.7%にのぼっています。


 滋賀医科大学の一杉正仁教授は、日本でもほぼ同じような数字で、約1割ぐらい体調変化が死亡事故原因ではないかとみています。また、同教授は職業ドライバーが体調変化のために運転を中断した理由を調査していますが、脳梗塞を含む脳卒中などの脳血管疾患が約3割を占めています。
 
 健康な人でも、運転中に体調変化は起こりますので、日頃から健康管理に努めるとともに、少しでも体調がおかしいと感じたら運転を中止してください。

(シンク出版株式会社 2015.4.24更新)

■交通事故に結びつきやすい健康リスクをチェック

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各事例の右頁では、垰田和史滋賀医科大学准教授(医学博士)の監修のもと、日々気を付けなければならない健康管理のポイントをわかりやすく解説しています。

 

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