さて、それでは運輸安全マネジメントの実施に当たっては、どのような項目に取り組めばよいのでしょうか?
国土交通省の「安全マネジメントの実施に当たっての手引」では、中小規模の運送事業者(車両台数100台未満でかつ営業所が1箇所)が取り組むべき安全管理のポイントとして、以下の3点に分けて解説しています。
3 安全管理の取り組み
状況の点検と改善
1の代表者(経営トップ)の役割に関しては、前回紹介したPDCAサイクルの全てに主体的に関わるように位置づけられていますが、トップを補佐する安全統括責任者を選任してもよいことに触れています(選任の義務づけではありません)。
2の安全管理の実施は、P(計画や目標の策定)とD(安全対策の実施)が該当します。
そして、3はPDCAサイクルのC(評価)とA(改善)にあたります。
「手引」の記述内容によると1と2・3は相互に関わりあっていますので、運送事業者全体としてどう取り組んでいくかを時系列的に考えた場合、以下に挙げるように9つの推進項目に整理することができます。