猛暑が続き日中に出歩くと暑いので、日の高い時間は歩行者の姿も少なくなってきました。一方、高齢者は涼しい明け方のうちに散歩をしたり、農作業などをする人が多いので、早朝に運転する場合は注意が必要です。
さる8月2日午前5時ごろに、熊本県菊陽町で横断歩道を渡っていた高齢の83歳の男性が、交差点を右折してきた普通乗用車にはねられ死亡しました。
運転者は「男性に気づくのが遅れ、ブレーキを踏んだが、間に合わなかった」と話しています。
2日の日の出時刻(熊本県)は午前5時31分ですから、まだ周囲は薄暗い状態で、横断歩道上の歩行者は見えにくかったでしょう。さらに、「まさかこんな時間に歩行者などいないだろう」という意識もあって確認が甘くなったのかもしれません。
夏の明け方は、車や人の少ない時間帯なので走りやすく、ドライバーは油断しがちです。また、夜通し運転してきた人は、明け方に疲れや眠気を感じてぼんやりとしてしまい、ついつい安全確認が後回しになることもあります。
こういった油断やうっかりミスが事故を引き起こすことを肝に銘じて、早朝でも、安全確認を怠らないようにしてください。
(シンク出版株式会社 2015.8.6更新)
高齢社会を迎え、運転者は今後ますます高齢者との事故に注意を払う必要があります。
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