このコーナーで、「夜間に右側から横断してくる歩行者に注意してください」と、何度も取り上げていますが、右からの横断者を見つけるのは簡単ではありません。
さる8月7日9時すぎ、熊本市の国道3号線の横断歩道のない道路で、大型トラックが右から横断してきた高齢者夫婦をはね、死亡させる事故がありました。
事故の現場は片側1車線の直線道路で、周囲には店舗の照明などがあり、見通しは悪くなかったということですが、夫婦は道路脇にある斎場で行われた葬儀に参列した後だったということです。
報道では詳しく触れられていませんので断言はできませんが、たぶん喪服を着用されていたのではないかと思います。
いくら店舗等の光で明るかったといっても、黒い服装の人が右から横断してくるのを発見するのは容易ではありません。
こういった横断者を発見するには、いつも頭の片隅に「右からの横断者あり」という意識を持って運転することです。対向車や前を走る車がいなければ、上向きライトを活用するなどして、少しでも早く右からの横断者を発見するようにしてください。
(シンク出版株式会社 2015.8.18更新)
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