2015年5月20日朝、大阪府豊中市の小学校の近くで5人一緒に1列になって登校していた児童の列に、居眠り運転の乗用車が後ろから突っ込み6人に重軽傷を負わせる事故がありました。
乗用車を運転していた女性は、自分の子どもを送って帰る途中で、前方の停止車両を追い越そうとして右車線にはみ出し、道路右側を歩いていた児童の列に突っ込んだものです。
この事故のニュースを聞いたとき、朝から居眠り運転をするなんて何か変だなと感じていたのですが、その後の調べで運転者の血液から睡眠導入剤の成分が高濃度で確認されたという報道があり、朝から居眠り運転をした理由がわかりました。
睡眠導入剤などの眠りをもたらす薬には、基本的にはその影響が次の日にも残ることがあり、これを「持ち越し効果」と呼ぶこともあるようです。今回の事故は、朝方車で子どもを送って行った帰りに居眠り運転をしていますから、前の晩に睡眠導入剤を服用し、その影響が朝まで残っていたのではないかと思います。
睡眠をもたらす薬は、「起きてからも眠くなる」ということを頭に入れ、翌朝早く運転をする場合などには服用を控えるようにしてください。
(シンク出版株式会社 2015.9.14更新)
【 小冊子 ── 健康管理と安全運転 】
この冊子では、ドライバーの健康管理に問題があって発生したと思われる、重大事故等の6つの事例をマンガで紹介しています。
各事例について、垰田和史滋賀医科大学准教授(医学博士)の監修のもと、日々気をつけなければならない健康管理のポイントをわかりやすく解説しています。
安全運転にとって健康管理がいかに重要かを自覚することのできる小冊子です。
【詳しくはこちら】