最近、奈良県の五條市の国道で右折して駐車場に入ろうとした軽乗用車が、前から来た自転車をはねて男性の頭などに全治4か月の大けがをさせた事故の裁判で、無罪判決が言い渡されたという報道がありました。
裁判官は、「けがをした自転車の男性のすぐ前を対向車が走っていたため、右折を始めたときに男性を見つけるのは難しく、事故を避けることはできなかった」として、無罪を言い渡したものです。
道路を右折する車からみると、対向車線を走行してくる車の左後方は死角になっており、その死角にバイクや自転車などが隠れていることがあります。
ドライバーがそのことを予測せずに、対向車が通過した直後に急いで右折を開始すると、目の前にバイクなどが走行して来ており、衝突することになります。
この判決に異議を唱えるつもりはありませんが、安全運転をするうえで、死角に隠れている危険を予測することは重要なことです。右折するときには、対向車が通過したからといって一気に右折するのではなく、一呼吸おいて右折を開始してください。
(シンク出版株式会社 2015.12.7更新)
「右から突然高齢者が横断してきた」「高齢者の乗る自転車が突然進路変更してきて衝突した」といった事故が多発しています。その背景には高齢者とドライバーの意識のギャップがあります。
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