今年3月28日の夕方、兵庫県尼崎市のJR福知山線の踏切で、高校1年生が乗った自転車が踏切内に進入し、快速電車にはねられて死亡する事故がありました。
警察が近くの防犯カメラの映像などを分析したところ、バイクに乗った少年が足で自転車を押しながら、踏切の手前約40メートルまで併走しており、自転車が勢いがついて止まることができなかったために踏切に入ったものとして、バイクを運転していた少年を過失運転致死の疑いで逮捕しました。
少年は、「押したことは間違いないが、踏切の手前で止まれるだろうと思っていた」と供述していることですが、人の足で漕いで走行する自転車と、エンジンの力で走行するバイクのスピードもパワーも違いますので、バイクに押されて走行している自転車をコントロールするのは容易ではありません。
ときどき悪ふざけで、自転車に乗っているときに自分で漕ぐのが面倒なために、バイクを運転している人の肩に手をかけたり、バイクの荷台を持って走行している人がいますが、いつバランスを崩してこちらに接近してくるかもしれません。
こうした自転車を目にしたら、十分警戒するようにしてください。
(シンク出版株式会社 2015.12.10更新)
「軽く考えていませんか?自転車事故!」は、四輪車が自転車と衝突する事故の代表的な事例を6つ取り上げています。
事例ごとにドライバー、自転車利用者の双方にどのような過失があったかを考え、どのような不安全行動が事故に結びついたかを理解することができます。
ドライバーの対自転車事故防止教育にご利用いただけるほか、自転車通勤の従業員など自転車利用者教育にも活用できる教材です。