歩行者や自転車の事故では高齢者の被害が多発しています。自転車の場合、押して歩く高齢者は横断速度が遅いことにも注意が必要です。
最近、次のような事故が相次いで発生しています。
●中央分離帯の切れ目から自転車を押しながら
横断した高齢者がはねられる
12月5日午前4時20分ごろ、大分市内の国道で自転車を押しながら徒歩で道路を横断していた79歳の女性が軽乗用車にはねられ、女性は重体となっています。
明け方で高齢者の姿が見えにくかったことと、運転者は中央分離帯の切れ目からの横断を予測していなかったようです。
●斜め横断していた自転車の高齢者がはねられる
12月4日午後2時50分ごろ、栃木県小山市内の県道を斜め横断していた三輪自転車に後ろからきたトラックが衝突、79歳の女性が頭部強打で重体となっています。信号機も横断歩道もない場所で運転者は自転車の横断を予測していなかったため、発見が遅れたようです。
このように、高齢者は自分の速度では安全に渡りきれないことに気づかないまま、危険な場所でゆっくりと横断する例が多いので、道路脇で自転車に乗ったり自転車を押している高齢者を発見したときは、その動きから目を離さないように気をつけてください。
(シンク出版株式会社 2015.12.14更新)
高齢社会を迎え、運転者は今後ますます高齢者との事故に注意を払う必要があります。
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