──点呼は安全運行のカギを握る重要な業務です!
ドライバーが体調不良や過労状態、睡眠不足、疾病(薬の服用)の影響がある状態で運転することは、重大事故につながりかねません。また、日常点検で車両に不安を感じたのに乗務を続けることも危険です。
「点呼」は、ドライバーと管理者が直接コミュニケーションをとる絶好の機会であり、上記のような危険な運転を防ぐ重要な手段です。
「点呼」を正しく確実に行うことが自動車運送事業の生命線だと考えて、確実に実行してください。
点呼を受けて、報告を
する義務がある
点呼を実施し、記録する
義務がある
点呼を実施し、記録する
義務がある
酒気帯びの有無
・お酒を飲んでいないか
・前夜の酒が
残っていないか
疾病、疲労などの有無
・疲れていないか
・体調は悪くないか
・睡眠は十分とったか
日常点検整備の実施確認
・点検は実施したか
・異状はなかったか
※酒気帯びの有無はアルコール検知器で確認する
安全運行を行うための指導
・天候や交通状況に応じたアドバイス
・健康状態などに応じて、休憩など
安全運転に必要な指導をする
運行指示書による経路の確認(※)
・定められた経路走行を指示する
・経路の変更は違法ではないが、
管理者の了解がいることを示す
※運行指示書を作成し運転者に携行させる必要があるのは、貸切バス事業者や中間点呼が必要な
貨物自動車の運行(48時間を超える乗務)の場合。
※運行指示書を運転者に渡すのは乗務前点呼時でなくても構わないが、現実的には点呼時に確認
することが望ましい。
※※運転者の遵守事項
【旅客自動車運送事業運輸規則 第50条 運転者】
第1項第2号 乗務しようとするとき及び乗務を終了したときは、第二四条の規定により、
旅客自動車運送事業者が行う点呼を受け、同条に規定する報告をすること。
(報告内容は上の3点)
【貨物自動車運送事業輸送安全規則 第17条 運転者の遵守事項】
第3項 乗務を開始しようとするとき、乗務の途中及び乗務を終了したときは、貨物自動
車運送事業者が行う点呼を受け、この規則の規定による報告をすること。
(報告内容は上の3点)
※※運送事業者の責務(アンダーラインは2018年6月1日改正追加分)
【旅客自動車運送事業運輸規則 第24条 点呼】
旅客自動車運送事業者は、乗務しようとする運転者に対して対面(運行上やむを得ない場合は
電話その他の方法。次項において同じ。)により点呼を行い、次の各号に掲げる事項について
報告を求め、及び確認を行い、並びに事業用自動車の運行の安全を確保するために必要な指示
を与えなければならない。
ただし、輸送の安全の確保に関する取組が優良であると認められる営業所において、旅客自動
車運送事業者が点呼を行う場合にあっては、当該旅客自動車運送事業者は、対面による点呼と
同等の効果を有するものとして国土交通大臣が定めた機器による点呼を行うことができる。
1 車両点検の実施又はその確認
2 酒気帯びの有無
3 疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全な運転をすることができないおそれの有無。
(以下略)
【貨物自動車運送事業輸送安全規則 第7条 点呼】
貨物自動車運送事業者は、事業用自動車の乗務を開始しようとする運転者に対し、対面(運行
上やむを得ない場合は電話その他の方法。次項において同じ。)により点呼を行い、次に掲げ
る事項について報告を求め、及び確認を行い、並びに事業用自動車の運行の安全を確保するた
めに必要な指示をしなければならない。
ただし、輸送の安全の確保に関する取組が優良であると認められる営業所において、貨物自動
車運送事業者が点呼を行う場合にあっては、当該貨物自動車運送事業者は、対面による点呼と
同等の効果を有するものとして国土交通大臣が定めた機器による点呼を行うことができる。
1 酒気帯びの有無
2 疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全な運転をすることができないおそれの有無
3 車両点検の実施又はその確認
(以下略)
※運行管理者の責務
【旅客自動車運送事業運輸規則 第48条 運行管理者の業務】
第1項第6号 事業用自動車の運転者に対し、規則第24条の点呼を行い、報告を求め、確認
を行い、指示を与え、記録し、及びその記録を保存し、並びにアルコール検
知器を常時有効に保持すること。
【貨物自動車運送事業輸送安全規則 第20条 運行管理者の業務】
第1項第8号 第七条の規定により、運転者に対して点呼を行い、報告を求め、確認を行い、
及び指示を与え、並びに記録し、及びその記録を保存し、並びにアルコール
検知器を常時有効に保持すること。
過労運転などを防ぐために、点呼は重要な業務ですが、いざ、ドライバーと向き合ったときに何を話せばいいのか、戸惑う管理者も少なくありません。
本DVDは、トラック運送事業の安全運行のために欠かせない「点呼」のポイントを管理者とドライバーのやり取りによって具体的に紹介していますので、毎日の点呼のご参考にしていただくことができます。
乗務前点呼はもちろん、乗務後や中間点呼まで点呼者が忘れてはならないチェックポイントを理解することができます。
【詳しくはこちら】