国土交通省は2015年から貸切バス等の車両火災事故が多発していることを受けて火災状況を調査した結果、複数の火災について差動装置=デファレンシャル=のオイルが潤滑不良の状態で走行を続けたことが原因のものがあることがわかりました。
そこで、2016年3月4日同省はトラック・バスなど大型事業用自動車の関係事業者に対して、デファレンシャルのオイル不足等に注意して同種事故の未然防止を図ることを呼びかけました。
今年に入っても車両火災事故が複数発生し、このうち、1月31日の岡山県津山市におけるバス火災と2月8日の北海道勇払郡のバス火災は、いずれも貸切バスが走行中、後軸付近から出火しました。
これは、デファレンシャルのオイルが不足していたか著しく劣化したことにより潤滑不良となった状態で走行を続けたことが原因で、装置の内部が過熱し、火災事故になったと推定されています。
→ 国土交通省のWEBサイトも参照
※【差動装置(デファレンシャル)】 車両がカーブを走行する際、左右の車輪に回転数の差が生じるが、動力源から
両輪に同じ回転力を 振り分けて伝えるための装置。