さる6月1日午後2時すぎ、石川県小松市の県道で75歳の男性が運転する軽トラックが対向車線を走っていた軽乗用車と衝突し、そのはずみで歩道の自転車をはね、自転車に乗っていた女性を死亡させる事故がありました。
軽トラックを運転していた男性は、昨年自分の運転免許証を自主返納しており、いわゆる無免許運転でした。
最近、運転技能が衰えた高齢運転者の事故防止政策の一環として、運転免許証を公安委員会に自主返納を促している自治体も多く、返納した人に対して公共交通料金を割引するなどの特典を与えている所もあります。こうした政策はある程度効果があると思いますが、問題は本当に車を運転しなくなるかだと思います。
「本当に車を運転するのは危ない」と自覚した人が免許証を返納した場合はよいのですが、「家族に危ないから車の運転をやめて」と言われて仕方なく免許を返納したような人は、車の運転に未練が残っている人もいると思います。
そういう人は、家に車がありいつでも鍵を持ち出せるような環境であれば、意外と簡単に車を運転するのではないかと思います。
どんな理由であれ免許証を返納したら、その時点で車をする資格はないということを自覚し、絶対に車を運転しないようにしてください。
(シンク出版株式会社 2016.6.8更新)
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