さる6月17日午後7時50分ごろ、栃木県塩谷町の国道を走行していた農業用トラクターに、後ろから走行してきた乗用車が追突し、トラクターを運転していた60歳の男性が全身を強く打って死亡する事故がありました。
トラクターは、時速10キロ程度で走行していたと見られています。
夜間あまり交通量の多くない道路を走行しているときに、前方に車のテールランプが見えることがありますが、その車のスピードを判断するのは容易ではありません。
前車が自車と同じようなスピードで走行しているときには、さほど大きな問題はないのですが、この事例のように前車がトラクターのような極端な低速車だったりすると、あっという間に追いついてしまい、ちょっとでも油断していると追突することがあります。
夜間の高速道路の上り坂でも、荷物を満載しているトラックに後続車が追突する事故が起きることがあります。上り坂に差し掛かるとトラックのスピードが急に落ちることがあり、漫然と追従している車が追突するのです。
夜間走行するときには、極端にスピードの遅い車には十分に注意して走行してください。
(シンク出版株式会社 2016.6.24更新)
──監修:杉原厚吉(「計算錯覚学の構築」チームリーダー)
小冊子「錯視・錯覚に注意して事故を防ごう」は、下り坂が上り坂に見えるなど、運転中におこる錯視・錯覚を具体的に紹介した、事故防止教育教材です。
5つの問題に回答を記入したのち、解説を読んでいただくと、「運転中の錯視・錯覚」について簡単に理解していただくことができます。
巻末には、「錯視・錯覚」をどれだけ意識して運転しているかを確認できるチェックリストを設けています。