梅雨の真っ只中ですので、日本各地で激しい雨が降っています。さる6月22日午後11時50分ごろ、広島市東区の県道で乗用車が信号機に衝突して横転し4人が死傷する事故がありました。
事故当時、広島市では1時間に30ミリを超える激しい雨が観測されており、右カーブの下り坂になった事故現場付近では川のように水が流れていました。運転していた男性は「スリップしてハンドルが利かなくなった」と話しています。
大雨が降るこの時期は、水が道路にあふれて出ていることがよくあります。
少しの水なら事故になるようなことは滅多にならないのですが、広範囲に渡って冠水している所では、運転操作を間違えると簡単にスリップ事故になってしまいます。
とくに、この事例のようなカーブで下り坂になっているような場所では、スピードが出やすく微妙なハンドル操作が必要ですので、晴れた日と同じような感覚で運転操作をすると車のコントロールを失ってしまいます。
水が流れ出している下り坂を走行するときには、十分にスピードを落として、慎重なハンドル操作を心がけてください。
(シンク出版株式会社 2016.6.28更新)
──監修:杉原厚吉(「計算錯覚学の構築」チームリーダー)
小冊子「錯視・錯覚に注意して事故を防ごう」は、下り坂が上り坂に見えるなど、運転中におこる錯視・錯覚を具体的に紹介した、事故防止教育教材です。
5つの問題に回答を記入したのち、解説を読んでいただくと、「運転中の錯視・錯覚」について簡単に理解していただくことができます。
巻末には、「錯視・錯覚」をどれだけ意識して運転しているかを確認できるチェックリストを設けています。