今年2月17日、大阪市東住吉区の市道で、時速約30kmほどで走行していた軽自動車が電柱に衝突し、助手席に乗っていた3歳の女児が死亡する事故がありました。
女児の死因については、シートベルトで胸を圧迫された皮下出血の痕跡がないことなどから、事故の衝撃で作動したエアバッグが心臓を圧迫した可能性が高いということがわかりました。
後部座席にはチャイルドシートがつけられていましたが、運転していた母親は「200mほど移動するだけだったので、助手席に乗せた」と話しているということです。
子どもの安全確保に敏感なアメリカなどでは、幼い子どもを助手席に乗せるなんてありえません。
助手席は、事故の際に死亡する確率の高い場所ですし、この事例のようにエアバックが作動したときにその衝撃に耐えられない可能性があるからです。
「ちょっとそこまで行くだけだから」と面倒がる意識がいちばん危険です。どんなに近くに行くときも、面倒がらずに後部座席のチャイルドシートに座らせるようにしてください。
※チャイルドシートの選び方(国土交通省)↓
http://www.mlit.go.jp/jidosha/child/
(シンク出版株式会社 2016.6.17更新)
──監修:杉原厚吉(「計算錯覚学の構築」チームリーダー)
小冊子「錯視・錯覚に注意して事故を防ごう」は、下り坂が上り坂に見えるなど、運転中におこる錯視・錯覚を具体的に紹介した、事故防止教育教材です。
5つの問題に回答を記入したのち、解説を読んでいただくと、「運転中の錯視・錯覚」について簡単に理解していただくことができます。
巻末には、「錯視・錯覚」をどれだけ意識して運転しているかを確認できるチェックリストを設けています。